2006-01-01から1年間の記事一覧

だから、人を殺してはいけない

ニュースを見ていると 友人を殺してしまったのではないか?と言われていた容疑者の少年の遺体が発見されたと 報道されていた。 高等専門学校の同級生を何故?とTVも新聞も様々に取り上げている。 少年のご両親は少年が何故そうしてしたのかと言うことすら…

ほんの1%も・・・

黒々とした鏡のような池面を 小さなカイツブリがゆっくりと横切ると 街灯の明かりに照らされた細波が白々と浮き上がり黒い池に溶けていく。 樹上から響く無数の虫達の声に 鼓膜が痺れてくらくらとした浮遊感に襲われた。 虫たちの奏でる涼やかな音は様々に混…

夏と秋の狭間

開いたままの窓からオルガンが聞こえた。 日曜日。 いつもお昼の時間はあまり窓際にいないので気づかなかったのか、それとも今日が特別なのか。 硝子から差し込んだ光が辺りのものを温めていくような・・・そんな優しい音が聞こえる。 きっとご近所の小さな…

ミミズクの糸車

半分より少し膨らんだ大きな月が浮かんでいる。 障子越しに橙色の灯りがぽっと灯っているようで、 ふと、小さな頃に読んだ昔話の冒頭部分を思い出す。 鬱蒼と木々が繁る山中。 月明かりさえ届かぬ夜道を旅人が彷徨う。 灯りを持っていてさえ、自分の足元がほ…

研ぐ

先日、お米を洗っていて思い出したのだけど お米を研ぐという言葉。 研ぐという漢字は研くと書いて「みがく」とも読む。 昔は精米の度合いが今ほど高くはないから、 お米の表面に付いたゴミを取ったり、精米し切れていないものを取るために それぞれのお米を…

秋の雨

今日は朝から雨だ。 耳を澄ませば開いた窓から大きな滴が何処かの屋根にぶつかり、 下草や竹にあたり、地面に勢いのある川を造りだしているのが聞こえる。 夏の雨ほど忙しくもなく、秋の雷雨より柔らかに。 梅雨の雨よりはいくらか強く。 耳で遊んでいると、…

刃物を貰って

初めて刃物を持った日を覚えていない。 初めて刃物で怪我をした日も・・・。 先日頂いた梨をまな板の上でストンと切ると、水が梨から溢れる音がした。 甘い香りがパっと爽やかに広がる。 綺麗に皮をむいて指で軽く押してみると、 梨の中に充ち満ちた水が梨を…

蝉と人

このところ、昼間は賑やかな蝉の声が夜になると聞こえない。 涼やかな秋の虫たちの声だけが波紋を重ねあうように響いている。 昼夜を問わず鳴いていた蝉が静かになるのは、 残された体力を昼に温存するためか、肌寒く感じられるほどの気温のせいなのでしょう…

背中越しの怯え

夕方、帰りの坂道を登っていると、 向かい側から高校生か大学生ぐらいの男の子が2人連れでやってきた。 左の人は藍色のTシャツにカーキのズボン。右の人は白のTシャツにジーンズ。 相手の音がうるさいのか1m位の間隔を空けながら、 2人して外側の手に携…

ラマダン

夜が更けて、やっと一息つけるような気がする。 少し湿り気を帯びたような風がそっと室内に吹き込んできて 知らずに身構えるようだった肩から力が抜けていく。 庭から上がってくる虫の声は、ゆったりとしてまるで誰かの寝息のよう。 ベランダの近くに立つと…

金魚

東京も、中々な暑さが続いている。 現在、室内温度35.5度。 朝方水をやったベランダの植物がげんなりと、息も絶え絶えの様子。 昼に水をやると熱湯になってしまうから良くないとは言うけれど ・・・ほんとうに水をやらなくてもいいんだろうか。 室内は幾…

インド料理はいかがでしょう?

蕁麻疹には水が良い。 お酒は駄目だと母が言う。 1日に2ℓの水を飲み、禁酒をしていた筈なのだけど・・・。 人間、誘惑には弱い。 正確に言えば私が弱い。 友人が始めたという店に行き、 インドからわざわざ呼び寄せたというシェフのご飯を食べていたら、 …

蕁麻疹に苦しめられて・・・

昨日、一昨日と蕁麻疹に苦しんだ。 2日も続けてだなんてどれだけ日頃の行いが悪いか知れている・・・・。 一昨日の マグロの赤身、アイナメ、白鯖、鯖に、鰯に、蛸に烏賊。 鰈にイクラに雲丹に卵にアナゴに粗汁、ヅケに真鯛に、蟹に・・・ 一体どれがまずか…

そんな月夜でありました

昨日、御茶の水の駅の脇を通った。 石造りの橋から、眼下に神田川を楽しみJRのホームを右手に見下ろす。 知り合いと、気持ちよく楽しくお酒と話を楽しんだ帰り道。 駅は明るいけれど、オフィスビルの上層階を使っている人達はみんな帰っている時間。 地上…

争いはなくならないけど・・・

ぼんやりと虫の音を聞いている。 夕方、雨が降っていったから ベランダの窓から流れてくる風は生き生きとした土の匂いがする。 ふと見ると、隣家の黒い屋根瓦が白く光っている。 ほとほとと窓辺に寄ると、 屋根の上で満月のような月が光っていた。 一昨日、…

太陽の下で見たならば・・・

先日、上野の東京国立博物館で「プライスコレクション〜若冲と江戸絵画」を観て来た。 若冲の描く猫のような虎の不思議な曲線や、鶏の躍動感の溢れる羽先の乱れ、動き、表情、 デジタルな遊び心を感じさせる不思議な「鳥獣花木図屏風」・・・・ それぞれに楽…

ゲド戦記を観てきたけれど・・・

昨夜、ゲド戦記を観てきた。 見終わった瞬間、 思わずブーイングをしたいほどの腹立ちに襲われたけれど 思いを抑えて観客の数を数えた。 東京駅・銀座から歩いて数分の有楽町で19時30分開演のジブリ作品。 300席以上はある場内を埋める人数、約97名…

夏の楽園 

時折、蝉の声がする。 日差しは強いけれど、風は涼しくて、日差しから受けるほどの暑さは感じない。 塩辛トンボがせわしそうに目の前を横切る。 少しづつ夕暮れが近づいてきた。 上り坂の中ほどに缶ボトルのふたが転がっていた。 車がほとんど来ない道に引か…

眠れない夜、迎える朝

妙に、寝付けない夜がある。 寒いわけでも、暑いわけでも、 まして眠れないほどはっきりした不安があるわけでもない。 冷え性傾向があるから、 足先の違和感で目覚めることもあるのだけれどそうでない。 お酒を飲むと目が冴えてしまう癖もあるのだけれど、そ…

デートプラン

時々、男友達と話していると 「明日、デートなんだよねー、どこがいいと思う?」と、聞かれる。 さすが、年を取ったときに縁側でお茶を飲みながらまったりしようね。 という男友達。 「普通のデートコースってわからなくって」と言うのに 「私だってわからな…

雀100まで。私は未定。

疲れたら、休む。 喉が渇いたら水を飲む。 それが出来れば苦労はない。 雀100までと言うのと同じ。 盆踊りの音が届くと、私の足はむずむず。 心はわくわく。 これを逃して夏はない。 「ほんのちょっと、行ってきます」の言葉もそこそこ 盆踊りの輪に走り寄る…

ガラガラヘビの道

昨日 アメリカアリゾナ州フェニックス辺りは、 連日45〜6度の凄まじい暑さに見舞われているというニュースがあった。 赤いのに、暑さと乾燥でどこか表面が白茶けたように見える大地。 遠くにポツン、ポツンとサボテンが見える。 道の脇には水で洗えば鮮や…

ヒヤロンを中元に♪

さらさらと降る梅雨の雨にも負けず、ヒグラシの鳴き声がした。 ジーンジーンと鳴く蝉の声もする。 夜ともなれば、幾種類もの虫の声が重なり合って何ともいえない響きを紡ぐ。 7月ももう半ばを過ぎた。 一年を通して見ている木々も、この季節は一際幹がふっ…

わけわからない

おかしな夢を見た。 何かの講演会の様なところで演者が語る。 「つまりだな、宇宙ってものがどんなものかはわかっていないんだ。」 「原子ってものが見つかるまで、分子が最小でそれ以上小さいものはなかっただろう? だったら、これからもっと小さいものも…

どう、夜を過ごしているのか・・・

しとしとと降る雨は夕方には上がり、 「肌寒いけれど、過ごしやすくて良いわね」と母が言う。 「野菜の値段はきっと上がるけどね」と私。 7月を半ば以上過ぎて、日本はまだ梅雨の中にいる。 気象庁の100年予測によれば「梅雨のあけるのが8月になる未来…

ニュース

関西では豪雨で何万もの方に避難勧告が出され、 何人もの行方不明者が出て、土砂崩れや堤の決壊などが起こっている。 台風でもないのに、何日も何日も西からは大雨の情報がやってくる。 関西にいる友人たちは大丈夫だろうか。 大雨は、降っているときはもち…

ペンギンは痛みを感じるか?

「(ペンギンは)かゆくないみたいですけど・・・」 今日の朝日新聞の夕刊に、 どの鳥がどんな蚊に刺されているのかを調べている 日大の村田教授と国立感染症研究所の津田室長の話が載っていた。 記事のメインは 蚊によって動物たちが病気を媒介されるメカニ…

夕闇時に・・・

窓を開けると、こおろぎの鳴き声だけが聞こえる。 昼間が凄まじい雷雨だったから、他の虫たちは湿気で羽を鳴らせないのかな。 いや、でも、こおろぎは湿気に強いのかしら? よくわからない。 雷雨が打ち水した涼しい道を長いスカートを揺らしながら歩く。 今…

落雷

瞬間。 近所の駐車場から3,4m上空で白い球状の光が破裂した。 ヒッ!と、息が止まって 腕を体に引き寄せた。 家の電気が全て消え、 置いてあった電話の子機からはツーツーと回線が途絶えた音が漏れた。 手の表面、体のあちこちが少しぴりぴりとする。 体…

嫌われ松子の一生

ハンカチが1枚では足りない。 実はこの作品、観るのがとても怖かった。 予告では華やかなミュージカルシーンが流れていたから。 原作は 読んでいることさえ、苦しくて辛かった。 松子を大切にしてあげたくて、 松子を全部で受け止めて欲しいと出てくる人達…