ペンギンは痛みを感じるか?

「(ペンギンは)かゆくないみたいですけど・・・」
 今日の朝日新聞の夕刊に、
 どの鳥がどんな蚊に刺されているのかを調べている
 日大の村田教授と国立感染症研究所の津田室長の話が載っていた。



 記事のメインは
 蚊によって動物たちが病気を媒介されるメカニズムを知ることでそれを防ぎ、
 他の動物・人間への応用を考えるものだ。
 動物園にいるもの、そうでないもの。
 隔離された空間にやってきた外来種からの媒介による感染。
 ペンギンのように厳しい環境からやってきたものは、
 厳しい環境で生きていけない菌への抵抗力が大変無いのだ。
 と、そんなことを語っていた。



 しかし、私がその記事の中でつい気になってしまったのは
 蚊に刺されても「ペンギンは痒くないようだ」という事。



 なんといっても、夏の暑い盛りに、
 うっかり足だとか腕だとか・・・ひどい時には指だとか耳だとかに
 ぷっくりと腫れた刺され跡を残されて
 「掻いてはいけない!」
 と思うのに
 痒くて痒くて
 赤い山の周りをそっと押したり、氷でちょっと冷やしてみたり。
 刺されてないと自己暗示して無理やり普段どおりの行動をしてみたり。
 一生懸命画策しても、無意識に掻いていたことは何度もある。
 
 そのかゆみを、彼らが感じないのだとしたら、それはひどく羨ましい。
 そして怖い。
 痒みが感じられないということは、
 気づけないから自分での対処が何も出来ないということなのだから。



 ところで、その「痒み」。
 実は「痛み」のひどく弱いものだと聞いたことがある。
 ということは、ペンギンの痛覚・・・・もとい皮膚(?)の痛覚は鈍いということなんだろうか?
 それとも単に持ち前の抵抗力が無さ過ぎて、
 「痒み」を感じさせる「腫れ」という状態をそもそも持っていないのだろうか。 



 元々、彼らは氷の世界で生きている。
 人間が素っ裸でペンギンたちの世界へ入ったら、
 それこそ身を切るような寒さに凍えて死んでしまうのだと思う。
 けれど、ペンギンたちが普通にああして生きているのは
 豊富な皮下脂肪のお陰かもしれないし、
 冷たさを身に染みさせないような仕組みが羽毛にあるのかもしれない。
 
 彼らが氷点下の世界に生きているからといって
 痛覚が人間より鈍感であるかどうかはわからない。
 人間は冷たさを痛みに変換するけれど、ペンギンはそうでないかもしれないのだから。
 ペンギンの研究者でもない私にはわからない。



 ネットでペンギンの痛覚について調べてみたけれど
 特にこれといって出てこない。
 サメを始めとする魚類には痛覚がないそうだけれど
 ペンギンは・・・攻撃をされたらきっと痛がりそうな気がする。
 哺乳類への差別かもしれないけれど、哺乳類は痛覚を持っているような気がするのだ。
 病気でも無い限り・・・・。
 
 実際のところ、
 ペンギンの痛覚はどうなっているのだろう?