2005-01-01から1年間の記事一覧
寒いので、手を擦り合わせ、軽く息を掛ける。 温かくなるかな?と、2、3度軽く打ち合わせたら良い音がした。 柏手の音のように気持ちよく響いて、背筋がピリッと引き締まるような気がする。 今年もあと2日。 今日が過ぎればたった1日。 数日前、友人と浅…
Merry cheristmas !と、言った後、 「でも、キリスト教徒じゃないのよね・・・」と、ちょっと後ろめたくなる。 ところが、 乾杯を重ね、ご飯を食べて、プレゼントを渡して・・・ と、やっているうちに 後ろめたさはシャンパンの泡よりも軽くなってどこかへ…
最近、布団乾燥機と仲が良い。 寒がりな私にと母が買ってきてくれたのだ。 横30数センチ、縦15センチ、高さ30センチの小柄な体で 夜、賑やかな排気音を立てて布団を温めてくれる。 昔、親戚の方が火傷をしたとかで湯たんぽ禁止令の出ている我が家では心強…
足元に薄い茶に染まった紅葉(もみじ)が広がる。 頭上にちりちりに縮れた葉が残っている。 桜の葉は既に散り終えたのに、 紅葉の葉は、紅く染まったまま葉先を丸めて枝に留まっている。 今年の冬は何か変。 各地で大雪のニュース有り。 寒い12月の季節なの…
想像してください。 「宇宙で暮らせる生物って、いったいどんな?」 唐突に失礼。 実はこれ、 先日の友人との電話のテーマ。 なんだか分からないけれど、 「最近何かあった?」 という所から、何故かあっという間にこんな話題になっていた。 この友人とは、…
空を見上げると、夜空の中で金星が月よりも明るく光っていた。 あんまり明るいから、一瞬ヘリコプターかと思った。 まるで夜空に豆電球を点けたよう。 電気のない頃、 金星はどれだけ明るい星だったのかな。 頭上には他にも多くの星が輝いているのに、 金星…
冬になると、人に会うことが多い。 クリスマスや正月、忘年会・・・やっぱり寒いから人恋しくなるんだろうか。 それとも、この1年に会った人を復習しないと、 なんとなく繋がりが希薄になるような気がするのかな? 江戸時代、町人達は(借金でその日暮らしの…
歩くたびに落ち葉がばさばさと足元で音を立てる。 先日まで頭上を覆いつくすほどだった葉が、 今は地面を埋め尽くしている。 センチはありそうな落ち葉の層が、 舗装された道の上にも、地面の上にも出来ている。 風の吹き溜まりには小さな子が2〜3人は隠れら…
昨日 雪が降る・・・かもしれない。 と、聞いていた。 空を覆う雲はうっすらと赤みがかってもったりとしていた。 鮮やかな紅葉でもあったら、曇天がパッと華やかなものになるのに、 桜の枝にはもう2〜3枚の名残しかない。 桜を凍えさせるような細かで冷たい…
母が知り合いからみかんを頂いた。 その方のお家の庭でできたみかん。 雨風にさらされてあちこちに傷があったけれど、 香りが高くとても美味しい。 昔、野生・・というか、誰かが植えたまま何年も放置されたみかんの実を食べたことがある。 粒はしゃくしゃく…
6時半を過ぎた頃。 東の空では透き通るような桃色の光が、 綿菓子のように散らばった雲の間を躍る様に染め、所々に紅の火を散らしていた。 月は西の空に見当たらず、藍色の夜が楚々として残っていた。 明るくなってきた空とまだ暗い空の境目にポツンと星が…
守衛さんの脇を通ると、ザザッと風が吹いて落ち葉を撒き散らした。 東京国立博物館のユリノキは今、華やかに黄葉している。 広場の真ん中に一本と言うのは淋しげに思えることもあるけれど、 このユリノキは博物館前の広場にのびのびと聳え立っている。 博物…
窓の側に寄ると、体の窓に面した部分がぞくりと震えた。 外気をさえぎる硝子は1cm近くもあるのに。 その分厚い硝子の向こうから そろり そろり と 気づかないうち寒気が滲みてきている。 大慌てでカーテンを閉めた。 暖房効率を上げれば、早く暖かくなる…
今日・・・ううんもう昨日。 0時の瞬間、3通のメールと1件の電話をもらった。 6時半、7時、8時、8時半・・・ 本日0時ぎりぎりまで何本のメールと電話をもらったんだろう^^ きっと明日も慌てて掛けてくれる人がいるに違いない。 なんだか顔が笑ってしまう…
坂の上から見上げると ふっくらとした月が見えた。 地上は寒いのに、今日の月は暖かそうなオレンジ色。 やわやわとした煙のような雲の合間から丸い姿が覗いている。 あんまり穏やかな色をしているから、 立ち止まって雲の掛からない姿が見たいと思う。 少し…
今日になってまたぐんと冷え込んだから、 目に入る山茶花の花を掴んだら 薄い硝子の様な音を立てて壊れてしまうような気がする。 耳の奥がキンと痛んだ。 ちょっと影に入るとそれだけで気温の変化を感じてしまうから できるだけ日向の中を選んで歩く。 木枯…
歩きながら 「昨日よりマシ、昨日より暖かい」と、自己暗示を掛ける。 一生懸命自分に言い聞かせているのに 欅の葉っぱがカサカサと音を立てて落ち葉溜まりを作っていく。 気がつくと いつの間にか肩が強張って持ち上がっている。 体が一生懸命寒さを我慢し…
ピリピリと皮膚を刺すような寒さの中、 薄紅色の山茶花の花が咲いている。 少し透明感のある花弁は、 手入れされた女性の薄桃色の爪のよう。 ふっくらと膨らんだ金のおしべの周りに 紅水晶のような滑らかな花びらが広がる。 優しげなのに、ガラス細工のよう…
昨日、友人と1年近くぶりに電話した。 メールや手紙はしていたけれど なかなか電話は出来てなかった。 電話の向こうから、懐かしい声が聞こえた瞬間 なんだか妙に泣きたくなった。 「わかる?」と聞いただけなのに、 初めて電話を掛けたのに、 「もしかして…
「おめでと〜!」 「おめでと〜!」と叫ぶたび、 落ち葉がハラハラと頭上を舞った。 最初は銀杏の葉っぱを花束のようにして 渡しあっていただけだったのに、 段々エスカレートして落ち葉の掛け合いになった。 両腕を一杯に広げて落ち葉を抱えると、 精一杯の…
花水木の 赤錆を混ぜたようにくすんできた葉の間から 赤い実がちょこりと覗く。 そのちょっと見える赤が不思議に鮮やかで、 薄暗い曇天の中、妙に目が行く。 道に一枝落ちていたので 持って帰ろうと思ったのけれど 手に取ったらポロリと実が落ちてしまった。…
朝が来て、夜が来る。 それが繰り返されるたび、 寒さが存在感を増してきて 毎日脱皮をしているような気がする。 見えない薄皮がするすると剥がれるから、服の厚みが増していく。 この頃、 庭から聞こえる虫の声が段々少なくなってきた。 ついこの間まで、7…
とんがり帽子に、カボチャのジャック。 姫様、妖精、チャイナドールに、ゴジラの着ぐるみ、ドナルドダックにピカチュウに・・・ 日曜日、横浜へ行った。 元町の改札を過ぎると、そこはもう童話の国だった。 元町の商店街を埋め尽くす人達はみんな、 大きい人…
母がブログに興味を持ち出した。 チャカ・・・ポコ・・・チャ、チャと、 頑張ってキーを打っている。 このパソコンは母のもの。 占有権は母のもの。 私のMACは既に無い・・・。 こっそりブログを作る私と、はまりだす母。 待てど暮らせど終わらない。 母…
今朝7時。 パチンパチンと音がして、 ザザザ、ドスンと何かが落ちた。 衝撃で、床が少し身じろぎをした。 裏の御宅に植木屋さんがきているようで カーテンの向こうから軽やかに鋏の音が続く。 パチ、パチ、チョキン。 パタ、ポト、ザザン。 何時から始めて…
「ねえねえ、そのまま外へ出て」 携帯から、 今日も友人の声が飛び込んでくる。 「・・・・・・・月が綺麗なの」 「・・・・・・火星が、月にぶら下がっているの」 「あの夕焼け、見た?」 最近、 あちこちからそんな電話やメールをよくもらう。 昔、 あるコ…
野球のことはわからない。 でも、野球場アナウンスをしたことはある。 「何番、〜君〜出身」、「センター〜に代わって〜」 場内に流れるアナウンス。 全てカンニングペーパーを頂いた。 試合をしていた人に支障はなかったと思うけれど、失礼な話。 試合を見…
とろとろと、陽光がとろけそうになってきた。 朝、窓に入ってくる光は包み込むように柔らかで、 なかなか起きる気力がでない。 寒くなった夜の気配が残る部屋では、 お日様は目覚ましでなく、安眠暖房機に近い気がする。 眠りの中に留まりたい気持ちに加えて…
夜になると、吐く息がたまに色づく。 寒さを感じる機会が日毎に増えて、寒いのが日常になってきた。 庭から上がる虫の声が、少し減ったように思うのは気のせいだろうか。 今朝、駅で蝉の声を聞いた。 こおろぎたちの声に混ざって聞こえてくる一匹の蝉の声は…
私の手は小さい。 足も小さい。 先っぽと先っぽが小さくて、 自分から見るとまるで遠近法のようだ。 友人の家に遊びに行って、弟さんに小学生の靴だと勘違いされたこともあれば。 デパートの手袋売り場で「お客様の御サイズは・・・」と言われたことも幾度も…