誕生日の野望

 今日・・・ううんもう昨日。
 0時の瞬間、3通のメールと1件の電話をもらった。
 6時半、7時、8時、8時半・・・
 本日0時ぎりぎりまで何本のメールと電話をもらったんだろう^^
 きっと明日も慌てて掛けてくれる人がいるに違いない。
 
 なんだか顔が笑ってしまう。
 ボジョレーヌーボーを飲みすぎたからじゃない。(飲んだけれど・・・)
 誕生日。
 私はモテモテなのだ。
 
 誕生日前にはそこまで掛けて来ないくせに
 誕生日になった途端、ランチにライブに・・・と予定が埋まる。
 「全くもう・・・」と、口が笑う。
 これからの一年もきっと楽しい。
 
 どうやってあわせたのか、当日ぴったりに届いたカード。
 留守電に吹き込まれたバースデーソング。
 珍しいどころか、予想もしない人からの連絡があったりする。
 携帯に掛かってきたのが4年ぶり・・・全く喜んでしまう。
 もう長く連絡がなかったのに。
 「凄いね、なんで覚えてるの?」と、不思議になった。
 
 誕生日は、色々なものを貰う日だ。
 「おめでとう!」の言葉。
 「これからも・・・」の言葉。
 笑顔にそしてプレゼント。
 口紅・扇子・マフラー・時計・オルゴール、パーティー、シャンパン、リップペンシル
 手作りケーキに、帽子に、ご飯に、マニキア、綺麗に綺麗に描かれたカード・・・・
 軽く思い出しただけでポコポコ出てくる 

 それぞれに、くれた人との関わりがある。
 くれたのが、大好きな人達だから一層嬉しい。
 貰う度、
 こんなに嬉しくしてくれて、どうしてくれよう・・・・
 あちらの誕生日にはどうしてくれよう・・・と困ってしまう。
 思わず悪戯心たっぷりで悪(?)企みをしてしまう。
 
 あの子の好きそうな柄は何?
 あの子に似合いそうな色は何?
 何が一番喜ぶかしら?
 どんな風に渡したら・・・まだまだその日は遠いのに、頭の中をぐるりぐるりとアイデアが駆け回る。
 
 向こうがトイレに行ってるうちにこっそり会計済ませて、店をさっと出て驚かせてみる?
 (会計してないんじゃないのって結構驚き度は大ですよ♪)
 プレゼント、二つに分けてこっそりバックに入れてみる?
 日付指定の宅急便で送ってみるのはどうだろう?
 うう〜ん。
 何がベストかな?
 何が一番楽しんでくれるかな?

 難しいったら仕方ない^^
 
 センスのいい贈り物、
 人によって贈ってくれる仕方も様々。

 同じ花でも
 
 薔薇農家の友人がくれた新種の花束。
 高校からの友人がくれた100本の紅い薔薇。
 サークルの友人がひょいと頭にかぶせた小さなリース。
 飲み会を抜け出して買ってきてくれた一本の薔薇。
 
 それぞれが、それぞれらしくて笑ってしまう。
 くれたのが、全員女性と言うのも・・・・
                   ・・・・・・まぁ、私らしい。

 10年、20年、トントントンと生きているわけだから
 色々とプレゼントを貰ったり上げたりしている。

 そんな中、こんなのいいなって思うプレゼントがある。
 昔、予備校の友人達に貰ったものだ。

 中身は羊羹に歌舞伎のチケット。
 「なあに、それ」と、あなどるなかれ。

 羊羹は、TVでも紹介される早朝6時から並ばないと買えない限定品。
 チケットは、一等桟敷。(当時私は歌舞伎が好きで毎月2回は歌舞伎座通い)
  (歌舞伎座でも一番値段も場所も良い所)
 友人たちがお金を出し合って買ってくれたのだそうなのだ。
 
 しかも、くっついていたメッセージが奮ってる。

 『姫様(当時、学校でのあだ名がヒメだったので)、
  我々臣下一同は姫様の御生誕を祝い以下の2品を献上したく存じます。
  一品目は臣下○○が、始発にて○○を訪れ艱難辛苦の後手に入れまする
品でございます。
  二品目は姫様がお好きだと聞き及ぶ芝居のチケットにございます。
  このチケットを手に入れまするは臣下○○の・・中略・・・・・・・・・・
  我々臣下一同は今後とも姫様の健康と繁栄を祈り本日のお喜びを申し上げる次第で
ございます』
 と、実にもったいぶった(実際凄く大変だったと思うのだけど)手紙が便箋6枚ほどに
書かれていた。
 
 正直、涙が出るほど笑ってしまった。
 そしてとっても嬉しくなった。
 これからも、続いていきたい。
 そう思った。

 今の所、誰かへのプレゼントに
 あのプレゼント以上の楽しさを付けて上げられたことがない・・ような気がする。
 悔しいなぁ。
 悔しいなあ。
 いつか
 あのユーモアと心づくしたっぷりのプレゼントに勝ってみたい。
 実はこれ、誕生日になると思い出す私の野望です。