神はサイコロを振らない

 友人と、チャットを楽しんでいたときのこと。
 あるドラマを勧めて、こんな会話になった。
 
 「ああ、アインシュタインね」
 「え?なんで?ドラマの題名よ?」
 「それって、アインシュタインの有名な言葉なのよ。量子力学の」
 「そうなの?」
 「常識、常識!
 ドラマの制作発表かなんかで有名な言葉を使ったって話題になってたでしょ?」
 「え・・・この言葉ってそんなに有名なの?」
 「うん。教科書で習うって」
 「うそ・・・習わなかったわよ」
「そうなの?」
「物理の世界じゃ常識だって!」
 「・・・じゃあ私、非常識だわ・・・・」
 「これね、
アインシュタイン量子力学って、一番に出てくる言葉よ!」
 「そうなんだ・・・・。
ねぇ、アインシュタインはわかるんだけど、量子力学って一体何?」
 「ん〜一言で言うのは難しいんだけど・・」
 「手短にお願い!」
 「量子力学?っていうのは・・・つまり・・・
 う〜ん。。。
  猫がいるじゃない?」
 「うん」
 「なんていうのかな、猫って物体があるじゃない?」
 「うん」
 「簡単に言うと、それがね、死んでても生きてても同じっていうか
 変化が無いっていう学問のことなのよ」
 「ん〜、つまり、それを構成する分子の数は一緒だから、
 生きてるか死んでるかわからないってこと?その量の学問てこと?」
 「んー、そんな感じかな」
 
 量子力学とはそんな学問らしい。
 門外漢の私にはサッパリ。
 わかったような、わからないような・・・
 
 先日から、連続ドラマにはまっている。
 基本的に連続するドラマにはあまりはまらない方だ。
 同じ時間に見るのが苦手。
 我が家では連続ドラマの時間がニュースの時間であったりすることも多く、
 連続してみるというのが中々難しい。
 そんな私が、今 
 水曜22:00〜の、「神はサイコロを振らない」に夢中。
 
 先週は見逃してしまったけれど、
 今週は絶対に見るのだとワクワクしている。
 面白いのだ^^
 何年も前に行方知らずになった飛行機が、時を越えて戻ってくる。
 ところが、浦島状態で戻ってきた彼らには
 「10日後にまたいなくなる」という仮説が立てられていた。
 昔恋人同士で、
 年齢差カップルになってしまった航空会社の2人を中心にストーリーは展開していく。
 しっかりと作りこまれている感じで、かなり私好み。
 
 それを友人に勧めたところ、冒頭の会話。
 教えるつもりが、教えられてしまった。
 まったく違う基盤で生活していると、自分が基準だと思っているものが基準でなかったり。
 非・常識と思うようなことが常識であったりする。
 そんなことを知ると、
 知らない間に眼の上にはりついた鱗がぼろぼろと落ちていくような気がする。
 これだから、やめられない^^

 自分には、「ユーモアと深みのあるタイトル」としか思えなかったものが
 また別の見方で捕らえられてくる。
 そのものを構成する量子が大切なのだという見方。
 量子=人と捕らえたら?とか、様々なことが思えてくる。
 自分とは違う見方を持っている人は、
 こちらのものの見方までぐいぐいと多角的に変えてくれる。