熱中症さばいばる。

 台風一過。
 今日は照り返しが酷かった。
 色が白ければ白いほど反射をするわけだから

 グレーのアスファルトが真っ黒ならば
 照り返しも少ないのに。
 と、八つ当たりめいた事を思う。

 ビルだって真っ黒に塗ってしまいたいけれど
 それではあまりにも陰鬱。
 第一、熱を吸収して冷房効率が悪くなるのじゃないかと思う。
 それとも良くなるのかしら??
 はて?

 熱がこもると言えば
 熱中症
 今日も何名か救急車で運ばれたらしい。
 大事にならなければ良いけれど。

 去年、私も倒れた。
 救急車には運ばれなかったけれど、
 立とうにも目が回って立てず、
 電話も出来なかった。
 都内で40度を記録した日。
 何十人か倒れたらしいけど、記録に無い熱中症患者の1人。
 
 元々塩分の少ない生活をしている上、
 旅行直前に続々届いた桃のお中元が恐らく原因。
 旅行前に3箱も頂いて、
 冷蔵庫に入らないからと朝・昼・晩と食べ続けた。
 
 両親は既に旅行中。
 たった一人で足の早い季節に戦った。

 けれど・・・・
 知ってる?
 フルーツにはカリウムが含まれている。
 そして、カリウムは、塩分を排出する。
 
 高血圧の人、濃い目の味が好きな人には強ーい味方。
 でも、
 低血圧かつ薄味好み=体内にお塩が元々あまりない私が、
 塩分をどんどん排出する果物ばかり食べて
 気温40℃の中で動くのはまさに、
  「自殺行為」!!

 暑ければ、汗をかく。
 人は発汗することで体温を下げる。
 汗をかけば、塩が出る。
 体内に塩が無ければ・・・・体の中に水を留めて置けず
 また汗がでる。
 汗、塩、欠乏・・・・・
 
 頭がずくずくとして
 水を飲む。
 頭痛薬を飲んだ。
 飲んでもめまいは止まらない。
 水は、
 飲んだ端から汗になる。
 呼吸が荒くなってゆく。
 酷い貧血になったように世界が回って、
 立てない。動けない。
 万華鏡にとじこめられた気分になった。

 要は、脱水症状。
 その頃にはさすがに自分の状況がわかったけれど、
 塩分を摂りに行くにも立てない。
 親は旅行中。
 助けは無い。
 ぐわんぐわんと回る世界の中で
 最善策を考え・・・・
 
 必死で腕をなめた。
 背に腹はかえられない
 
 立てないから、電話も出来ない。
 人がくることは絶対無い。
 第一、来ても声がでない。
 
 あなただったらどうするだろうか?

 汗が出たのだから、
 腕には塩が残っているはず!
 どうこう考えている余裕はなかった。

 荒療治だけど・・・・
 おかげで
 なんとかなった。
 
 
 後日
 知り合いの先生にもっと細かく症状を話したら
 なぜ救急車を呼ばなかったのかとひどく怒られた。
 熱中症は死亡する人がいるくらい
 大変なものだったらしい。
 
 私は次の日からの旅行のことしか考えていなかったのだけど・・・・
 体にとって塩はほんとに大切なのだと
 しっかりしっかり教えられてしまった。
 夏は濃い目の味付けが良いらしい。

 でも・・・・・
 そんな目にあったけれども、
 やっぱり私
 ごはんは
 薄味が好き。
 
 さすがに三食、桃はもうしないけど。
 
 以来、
 夏には「ビーフジャーキー」を持ち歩く。
 
 砂漠の人は「岩塩」を西部の人は「ジャーキー」で塩分を摂り、
 炎天下でばてない様に気をつけていた。
 
 悲しいことに、岩塩は持ち歩きには向いてない。
 なめたものを持ち歩くのも抵抗がある上、
 かばんに入れると割れそうだ。
 一方ジャーキーは、小袋がある。
 コンビニで売っている。
 ネックはのんべなイメージと、独特な臭いがあること。
 
 私は後者を選んだ。
 二度と繰り返さないために・・・・・
 格好、悪いけどね。



   
 そうそう、
 意識がはっきりしてからも(なんとか立てるようになってからも)
 軽い頭痛はしばらく残ります。
 熱中症にはご注意あそばせ!

 ごはんで回復する人へ。
 立ち直ってすぐ、スタミナをつけようと
 その晩は「とんかつ」。
 翌朝は「うなぎ」。
 と外食にいった。
 
 結果、はっきりとわかった。
 体力回復には「とんかつ」よりも「うなぎ」の方が早く、てきめんに効くよう。
 「夏ばてにはうなぎ」は間違っていない。
 
 
 もしあなたが夏ばてしたら、
 
 とんかつよりうなぎがよいようです 

 今年、あなたはどうします??