初対面、電車で仲良く。駄目なのかしら?

  ラッシュの電車にて
 (in English)
 「すいません、失礼ですが、それどこで手に入れるんですか?」
 「これ?」
 「前に友人が日本に来たときとか、捜してたんだけどどこにあるかわからなくって」
 「ああ。外人バーとか、タワーレコードにあるわよ。
  ほんとはこれより『チェルシー』?(あまりよく聞き取れなかった)の方が
  大きいし良いんだけど・・」
 「ありがとう!嬉しいわ!今度行ってみる!」

 「これ、読み終わったらあげましょうか?」
 「ううん、今友達来てるわけじゃないからいいわ。ありがとう!」
 「それにしても、日本て暑いわね〜。早く家(故郷)に帰りたいわ!」
 「ほんと、まいっちゃう。出身はどこ?」
 「シカゴ。今日これから帰って明後日帰るの」  
 「うわ〜ハードスケジュール。でも家っていいわよね」

 「そうなの!今日これから帰って夫と子供と出発なの!
  こっちにいると帰りたいけど、向こうにいくとまたすぐ帰ってきたくなるのよね、
  東京♪」
 「ふふ、私も好きよー東京!」
 「あなたはずっと日本?」
 「そうよ〜」
 「日本に来たのは仕事?」
 「そう、もう7年もいるの。私高校の英語の先生なのよ!」

(電車・終点に到着)
 「じゃあ 素敵な休暇を!」
 「あなたも、素敵な夏を!」
 
 彼女はそう言って
 手にしたその外国人向け日本情報誌の置いてある場所の案内ページを破ってくれた。
 なんて良い人!
 
 これ、昨日の話し。
 
 実は今日、暑いので行動開始は夕方。
 昼間はふらふらと
 訪問履歴から履歴へと動いていた。
 そこで
 
 「電車の中で話しかけるなんて、ありえないよね」
 「うん、怪しい。信じられないよね」
 等々のコメントを発見!
 
 私よくはなしかけてしまう
 怪しい人確定。
 
 英語は苦手。
 でも
 話します。
 
 電車で話すのは、海外から来てる人も多いけど、
 ラッシュでつぶされている時に隣にいたおばちゃまとか、
 お洒落なおばあちゃまとか・・・・・・。
 突然入ってきた虫を必死で避けるうちに
 なんとなく親近感を感じた人とか・・・
 その場限りだけども話す。

 笑って、話して、
 なんとなく胸が暖かくなる。
 世の中いい人は多いもの。 

 しかも、
 稀には
 ばっちり友達になっちゃってる人もいるんです(日本人)!
 
 隣の席で、
 雪が降ってきたときにうっかり
 「あ、雪」と呟いて
 始まったお友達。
 仲良くなってもう半年以上。
 
 出会いのきっかけなんて、
 ほんとなんでもいいんだなって思います。

 彼女みたいに実際に仲良くなる人はまずいないけど、
 こんがらがったネックレスをほどいてくれようとしたガーナのお姉さん
 (最近ガーナの方減りましたね)、
 それをさらに助けようとしてくれたどこかのサラリーマンのおじさん。
 昔、神田で小町と呼ばれたっていう、やたらと細くて洒落た傘をもった粋な老婦人。
 彼女の傘の布はお姑さんに頂いたものだとかで、シルクが張ってあるすばらしい傘。
 上京してきたばかり、家の山で採れたっていうみかんを頂いたこともあったなあ〜。
 小さい子とずっとにらめっこしていたり。

 私が小さい頃は
 もうすこし、電車の中でコミニケーションがあった気がする。
 そう!
 近所の道で挨拶するぐらいには。
  
 やけに馴れ馴れしいのは怖いし、嫌になってしまうけど
 座るときのちょっとの会釈。
 譲ってもらったときのありがとう。
 そこから始まる少しの会話。
 
 ほんのちょっとのことだけど
 なんだかそれは
 見ただけだってなんだか嬉しい。

 電車男が流行ってて、
 恋愛までって言うのは
 なかなか厳しいだろうけど

 その場だけでも楽しく楽しく
 気持ちよく
 これから行くところ、することが
 一層楽しい時間になるように
 
 そんな雰囲気になって行ったらいいのにな。
 もともと、電車の楽しみは
 そんなとこにもあったのだって思うから。

 電車でコミュニケーション♪あなたもしてる?